腕を描きたいんだけど棒になるなー
なんで?
腕の形がイメージできてないんだと思うな
この「人の体を描いてみよう」シリーズでは、このようなイラストを描けるくらいを目標に進めていきます。(クリックで拡大)
簡単な練習から始めるので、一緒に頑張りましょう!
人の体はとても複雑なので、描くのが難しいです。
全身をザックリとらえることで、かなり人らしい形を描くことができます。
もう少しステップアップしたくなったら、1つ1つのパーツに分けて特徴をとらえてみましょう。
今回は、腕の特徴をとらえながら描いてみましょう。
今回のイラスト「自然な腕」
今回完成させるイラストはこちらです。
「自然な腕」です。
棒じゃないね
どこがポイントなんだろう?
シルエットを意識するんだよ
イラストを描く道具は、えんぴつでもサインペンでもなんでも大丈夫です。
私はCLIP STUDIO PAINT PRO
(クリスタ)を使っています。
知識だけでもずいぶん変わる
イラストの上達には練習が欠かせませんが、実は知識だけでもずいぶん変わります。
例えば「フラミンゴを描いてみましょう」と言われたとします。
イラストが得意で鳥のことをあまり知らない人より、イラストは苦手でも鳥に詳しくて体の構造をよく知っている人のほうが、フラミンゴらしく描くことができます。
知識があることで、イラストに説得力が出るため、知らないよりそれらしく描くことができるのです。
ちなみに、上手な人は初めてのものを描くときは資料を集めることが多いです。
知識を得て描くことで、上手かつ説得力があるイラストになるのですね。
腕は上腕と前腕の形を意識する
腕の大まかな形を見てみます。
腕を描くときは、上腕と前腕を分けてシルエットを意識してみましょう。
上腕
上腕は、肩からひじにかけての部分のことです。
ただの直線として描いてしまうと、棒のようになってしまうため、2つの筋肉を意識してみましょう。
上腕二頭筋
上腕二頭筋は、腕を自然に下したときに胴体側にくる筋肉です。
いわゆる「力こぶ」を作る筋肉で、腕の中では大きくて目立つ筋肉です。
胴体側に向けて、滑らかにふくらみを持たせると自然になります。
ゴツゴツした筋肉の硬さを表現したいときは、あえて直線的にするのもいいと思います。
上腕三頭筋
上腕三頭筋は、腕を自然に下したときに外側にくる筋肉です。
上腕二頭筋ほど目立たないので、直線に近い緩やかな線で描きましょう。
筋肉質に見せたい場合は、やや上部に厚みを持たせると自然なマッチョになります。
前腕
前腕は、ひじから手首にかけての部分のことです。
前腕は、たくさんの筋肉が複雑に絡みながらできています。
1つの筋肉で形作られているわけではないので、大まかなシルエットでとらえましょう。
楕円を意識するだけでもそれらしくなります。
自然に見えるようにするため、もう少し詳しく見てみます。
ふくらみは上部内側に偏る
シンプルに楕円をシルエットにした場合、ふくらみは前腕の真ん中にきます。
それをさらに自然に見せるためには、ふくらみをひじに近い位置にしてみましょう。
また、外側は骨の影響で直線に近くなるので、内側を膨らませましょう。
ひじにでっぱりを作る
楕円を意識して描くと、ひじの部分は細くなります。
そのままでもいいのですが、少しだけでっぱりを追加してあげるとさらに自然になります。
前腕は筋肉で把握するのが難しいため、ザックリと全体の形としてイメージを持ちましょう。
棒じゃなくて腕になったなー
膨らんでる位置を把握するのが大事なんだな
スレンダーでもムキムキでも膨らむ位置は変わらないからね
どんな腕でも基本のシルエットを知っていることが大事だよ
シルエットを意識して腕を描いてみよう
ここまでの内容を意識しながら、実際に描いてみましょう。
腕に絞って描くので、肩、胴体などは自由に描いてください。
バランスを見るためにアタリをとる
まずは腕の長さ、形をザックリ見るためにアタリをとりましょう。
上腕は台形、前腕は楕円をイメージして長さがわかるように描きます。
上腕を描く
アタリをもとに、上腕をシルエットを意識しながら描いていきます。
上腕二頭筋を大きめ、上腕三頭筋は滑らかな線で描きましょう。
筋肉の大きさは描きたいキャラクターに合わせて自由に変えましょう。
前腕を描く
前腕を描いていきます。
楕円のふくらみの部分を、ひじに近づけましょう。
外側は、ほとんど直線に近い感じで描きます。
よほど筋肉を目立たせたいとき以外は、そこまで筋肉を意識する必要はありません。
ひじを描く
最後にひじを描きましょう。
上腕と前腕の境目にでっぱりを描くだけです。
下書きをもとに清書をする
下書きができたら、清書をしましょう。
丁寧に形をとっていき、下書きを消して完成です!
もし消しゴムがけが大変だと感じたら、下書きを別紙に描いたり、デジタルにしたりすることで、その手間を省く方法があります。
少しふくらみを意識するだけでこんなに違うんだね
イラストは現実すべてを描く必要はないからね
ザックリとらえるだけでも十分自然に見えるんだよ
棒にならないように大まかなシルエットをとらえる
今回は、腕のシルエットを上腕と前腕に分けてを確認しました。
- 上腕二頭筋は大きめ
- 上腕三頭筋は滑らかに
- 前腕のひじ付近の内側に少し膨らみ
- 前腕外側はほぼ直線
- ひじにでっぱり
大切なのは、大まかなポイントを知っていることです。
腕は少しシルエットを意識するだけでも自然になります。
細かく考えすぎなくていいので、楽しんで練習して上達していきましょう!
細かい筋肉までは考えなくていいんだなー
結構腕っぽくなったぞー!
シルエットだけでもちゃんと棒じゃなくて腕に見えるの
難しく考えずに自由に楽しんで描いてね
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雪女のユキ。
イラストなど創作やものづくりの内容を担当している。
自由に自分らしく・じっくり根気よくがモットー。
暑いのは苦手だけど、あったかい食べ物とかは好き。
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