この記事は、初めてのイラストシリーズの第10回(最終回)です。
これまでの内容を使って、1枚のイラストを描いてみるよ
イラストが描けるようになりたいと思ったことがある方は多いと思います。
しかし、初めてのときは何から始めればいいのか、どんな練習をすればいいかわかりません。
結果、どうすればいいかわからないまま挫折してしまったことがある方もいると思います。
このシリーズではこれまで、線を描くところから始めて、人などの生き物を描けるようになるまで練習してきました。
目標を明確にし、根気よく練習をすれば、ちょっとずつイラストが描けるようになっていきます。
今回は、これまで見てきた内容の総まとめとして、1枚のイラストを仕上げていきましょう。
今回のイラスト「楽しくじゃれる犬と人」
今回完成させるイラストはこちらです。
「楽しくじゃれる犬と人」です。
初めてのイラストシリーズで学んだことの集大成になっています。
最初は描ける気がしなかったイラストだね
今なら・・・描けるのかな?
よーし、とりあえず頑張るぞー!
1つ1つ確認しながら描き進めていこうね
1枚のイラストを完成させる
これまでの内容を使いながら、イラストを描いていきましょう。
初めてのイラストで最初に書いたのは、線と図形を組み合わせた「おでん」でしたね。
ここからどれだけ成長できたのかを実感しながら描いていきましょう!
イラストを描く道具は、えんぴつでもサインペンでもなんでも大丈夫です。
私はCLIP STUDIO PAINT PRO
(クリスタ)を使っています。
アタリをとる
まずはイラストの構図やものの配置を決めるため、アタリをとりましょう。
下書きは後で消すので、薄く描きましょう。
サンプルは見やすいように色を分けて濃く描いています。
アタリは大まかな位置や大きさを決めるものでしたね。
このアタリをもとに、ラフや下書きに進んでいきましょう。
犬小屋の下書き
犬小屋は、直線的な立体で構成されています。
立体を考えるときは、まずは見えない部分もイメージしながら描くと良いのでしたね。
犬小屋は、直方体に倒れた三角柱が乗っているような形です。
立体を組み合わせることで、表現してみましょう。
組み合わせる立体を増やし、屋根や底面も立体にすると、より犬小屋らしくなります。
犬の下書き
犬は生き物なので、曲線を中心にやわらかい線で描きます。
やはり生き物は顔が重要です。
顔はバランスよくパーツを配置することが大切でした。
アタリに沿って目や口を配置していきましょう。
配置するパーツを犬らしいものにすることで、ちゃんと犬に見えるようになります。
また、生き物を描くうえで難しいのは、体です。
動物には動物の骨の配置があり、それを意識することで動物らしい体にできるのでしたね。
特に脚の部分が人と違うため、向きや大きさに気を付けながら描いていきましょう。
人の下書き
人も犬と同じく生き物なので、注意点は同じです。
顔はしっかりバランスをとってパーツを配置しましょう。
髪型を変えると印象が変わるので、サンプルと違う自由な髪形にして大丈夫です。
体は人の骨の配置をイメージしながら、しっかりと形をとることが大切です。
特に脚の部分は人と動物で大きく違うので、気を付けましょう。
人の形が取れたら、服を着せてあげましょう。
今回のポーズでは腰のあたりに力がかかって、しわができるはずなので、ちょっと描いておくとそれらしく見えます。
やわらかさを意識して描きましょう。
清書する
下書きができたら、それに沿って丁寧に清書しましょう。
清書ができたら、消しゴムも丁寧にかけます。
もし消しゴムがけが大変だと感じたら、下書きを別紙に描いたり、デジタルにしたりすることで、その手間を省く方法があります。
これで線画まで完成しました!
なんとなく形になっていればOKだよ
次はさらに描きこんで完成度を上げてみるよ
影をつける
影をつけることで、イラストをより立体的に見せることができるのでした。
光の位置を左上の方だとすると、犬小屋の中は濃い影がつきます。
また、犬の脚、服のしわなどにも影がつきます。
できそうな場合は、地面にも影をつけてみましょう。
奥行きが出てそれらしくなります。
描きこむ
細かい部分を丁寧に描きこむことで、イラストの完成度を上げることができるのでした。
描きこみは、イラストが上手か下手かに関わらず、根気が大切になってきます。
黒い部分は細かい線で丁寧に塗り、屋根などには薄く板の継ぎ目や流れを描きこんでみましょう。
影なども、描きこみで濃さの違いを出すとイラストに深みが出ます。
完成です!
やっぱり難しいなー
きれいにバランスよくは描けなかったよ
それも個性だから気にしなくて大丈夫だよ
大事なのは、1枚のイラストを仕上げたことだと思うな
成長していることを自覚しよう
犬と人のイラスト、描けたでしょうか?
犬や人がうまく描けなかったり、立体の形がうまくイメージできなかったり、描けないと感じた部分はあったと思います。
しかし、それでも1枚のイラストをきちんと仕上げたことが何よりも素晴らしいことです!
仮に上手な人だったとしても、うまく描けないと感じることは多くあります。
まずはイラストを完成させたことを喜びましょう!
気が付かなくてもちゃんと成長している
最初に目標イラストを見たときは「何をしていいかわからない」という状態だったと思います。
しかし、これまでの内容から、
- 犬小屋は立体を組み合わせで描けそう
- 犬や人の顔はアタリでバランスをとるのが大事
- 動物と人では骨の配置がちょっと違うから注意
- 影をつけるときは光の位置から考える
- 細かく丁寧に描きこむと完成度が上がる
というようなことが想像できるようになっていたのではないでしょうか?
イラストは成長がとてもゆっくりなので、変化に気づきにくいですが、「何をしていいか分からない」という状態から、かなり前進しています!
想像できることが実践できるかどうかは、練習が必要なことなので急にはできるようになりません。
しかし、想像ができていれば、練習の方針が見えるのでいずれ実践できるようになるということです。
まずは成長していることを自覚し、ここまで頑張れた自分をほめてあげましょう!
基本を知ったらあとは根気だけ
基本を知ったあとは、根気よく練習を続けることが大切です。
この「初めてのイラスト」の内容が、あらゆるイラストの基本になっています。
今回描いてみて苦手だと感じた部分があれば、繰り返し練習を続けることが大切です。
楽しんで描きながら、ちょっとずつ上達していきましょう!
ぼくはまだ立体のイメージを持ててない感じかな
ものをよく観察してみるよ
俺は生き物が苦手すぎるなー
でも最初よりは描けるようになったぞ!
頑張った分だけ最初よりかなり上達してるよ
イラストは才能じゃなくて根気だよ
続ければ着実に力がつくから、これからも楽しんで続けてね
このサイトでは、初めての方にわかりやすい内容にするため、厳密なことを省略したり、専門用語を使わず一般的な言葉にしたりしていますので、ご了承ください。
雪女のユキ。
イラストなど創作やものづくりの内容を担当している。
自由に自分らしく・じっくり根気よくがモットー。
暑いのは苦手だけど、あったかい食べ物とかは好き。
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