みんな同じような顔になっちゃうなー
なんでだろ?
輪郭の形を変えてみたら印象が変わるよ
この「人の顔を描いてみよう」シリーズでは、このようなイラストを描けるくらいを目標に進めていきます。(クリックで拡大)
簡単な練習から始めるので、一緒に頑張りましょう!
顔のパーツの配置は、基本的な比率がある程度決まっています。
比率を考えて顔を描くことで、整ったイラストを描くことができます。
しかし、同じ比率で顔を描いていると、どの顔もよく似たものになって困るかもしれません。
人の顔には個性があるので、いろんな顔を描いてみたいですよね。
髪型や目などで個性を出すこともできますが、輪郭だけでも意外と個性が出ます。
今回は、いろいろな輪郭で顔を描いてみましょう。
今回のイラスト「スラっと顔とプニっと顔」
今回完成させるイラストはこちらです。
「スラっと顔とプニっと顔」です。
同じパーツで描かれたイラストなのに別人に見えるね
輪郭は個性を表すから大切なの
イラストを描く道具は、えんぴつでもサインペンでもなんでも大丈夫です。
私はCLIP STUDIO PAINT PRO
(クリスタ)を使っています。
同じパーツでも輪郭で印象が変わる
顔を描き分けるときに、髪型や目を意識する方は多いです。
髪型や目はとても目立つパーツなので、それで個性を出すのはとても良いことです。
しかし、せっかくパーツを描き分けても、輪郭が同じだと描ける顔の幅が狭くなってしまいます。
特に、年齢や性別の描き分けには輪郭が非常に重要になってくるので、意識して変えてみましょう。
ザックリ輪郭を区別する
顔の輪郭をザックリ分類してみましょう。
いろんな分け方をしてみるので、組み合わせて輪郭を作りましょう。
顔のパーツは目と口だけのシンプルなもので比較していきます。
直線的と曲線的
輪郭を単純な図形ととらえたとき、四角いタイプと丸いタイプに分けられます。
四角い方は直線で、丸い方は曲線で構成されています。
デフォルメした顔を描くときには図形的にとらえるのはとても有効です。
直線的な方が、パキッとしたはっきりした印象になります。
曲線的な方が、ユルっとしたなめらかな印象になります。
三角や五角形などの図形を使っても個性が出ます。
長い顔と短い顔
同じ図形を使っても、長さを変えると印象が変わります。
長いと、大人びた印象になります。
短いと、幼い印象になります。
角ばった顔とやわらかい顔
同じ形でも、角をツクツクと尖らせるか、やわらかく丸めるかで印象が違います。
角ばっていると、硬くて強い印象になります。
丸まっていると、やわらかくて優しい印象になります。
頬の角度
あごに向けての頬の部分の角度を変えることでもずいぶんと雰囲気が変わってきます。
縦に近い角度だと、シュッとした印象になります。
横に近い角度だと、ボテッとした印象になります。
また、顔の外側に膨らませることで、プクッとした印象にすることもできます。
あごの幅
あごの幅を変えただけでも印象が違ってきます。
あごの幅が広いと、ゴツゴツした印象になります。
あごの幅が狭いと、華奢な印象になります。
おー!
同じパーツなのに全然違って見えるなー!
自由に組み合わせて、いろんな輪郭を作ってみると楽しいよ
スラっと顔とプニっと顔を描いてみる
スラっと顔とプニっと顔を描いてみましょう。
アタリの細かい比率は以下のページで紹介しています。
スラっと顔
スラっと顔は、面長でシュッとした印象です。
大人っぽい感じで男性的にしてみるため、以下の組み合わせにしてみます。
- 直線的
- 長め
- 角ばっている顔
- 頬は縦の角度
- あごの幅が顔の3分の1くらい
まずは直線で長方形を描いてみます。
十字のアタリもこの段階で描いてもいいと思います。
あごの幅を決めたら、頬の角度は縦に近くするため高めの位置から線を引きます。
このとき、線の折れ目は角ばった状態にしておきます。
アタリをもとに、パーツを描きこめば完成です。
プニっと顔
プニっと顔は、やわらかくてポテッとした印象です。
子供っぽい感じにしてみるため、以下の組み合わせにしてみます。
- 曲線的
- 短め
- 丸めた顔
- 頬は横の角度
- あごの幅はほぼなし
まずは曲線で縦に長すぎない楕円を描き、十字のアタリをとります。
あごの幅はないので、十字のアタリを参考に頬の線を引きます。
角度は横に近いので低めの位置から、なめらかに折り曲げて描いていきます。
アタリをもとに、パーツを描きこめば完成です。
スラっと顔とプニっと顔を比較するとこんな感じです。
まったく同じ顔のパーツを使っていますが、輪郭だけでちゃんと別人に見えました。
いろんなパターンを組み合わせるんだね
区別できるところはもっとたくさんあるの
だから輪郭だけでも十分出せるよ
描きたい顔にあった輪郭を自由に選ぼう
輪郭は顔の印象を決める重要な要素です。
大切なのは、自分が描きたいと思っているキャラクターに合っていることです。
筋肉質な人を描きたいのに細長い顔だったり、儚げな人を描きたいのにゴツゴツしていたりすると、髪型や目などをそれらしくしても描きたいキャラクターには見えなくなってしまいます。
どんな人を描きたいかによって、それに合う輪郭を選んでいきましょう。
今回紹介した以外にも、頬骨を出してみたり、あごを割ってみたり、いろんなことができます。
デフォルメするなら現実の顔にとらわれる必要もありません。
「顔の形はこう」という固定概念を捨て、自由に描いてみましょう!
なんかいろんな人が描けるようになった気がするぞー!
そうだね
輪郭で個性や性格まで見えたりするから、いろいろ試してみてね
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雪女のユキ。
イラストなど創作やものづくりの内容を担当している。
自由に自分らしく・じっくり根気よくがモットー。
暑いのは苦手だけど、あったかい食べ物とかは好き。
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