この記事は、初めてのイラストシリーズの第7回です。
ついに生き物だー
描けるかなー?
生き物を描けるともっと描くのが楽しくなるよ
図形や立体を組み合わせれば、いろいろな物が描けます。
そして、上手な人との差を少しでも縮めるために、描きこみの練習をしました。
物に関しては、これだけ描ければほとんどのものが描けると思います。
今回からはガラッと変わり、生き物を描いていきます。
生き物を描けるようになると、さらにイラストを描くのが楽しくなります!
まずは、顔を描いてみましょう。
今回のイラスト「自由な笑顔」
今回完成させるイラストはこちらです。
「自由な笑顔」です。
どんな笑顔にするかは、サンプルから変えてもOKです!
シンプルなパーツだけどちゃんと顔だってわかるね
顔に見えるポイントがあるんだよ
顔はバランスが大事
顔を描くときに意識すべきポイントは、バランスです。
バランスさえ整っていれば、きちんと顔に見えます。
シミュラクラ現象
壁のシミや木の模様など、「なんか顔に見えるなぁ」と感じたことはありませんか?
外敵の視線など察知するために、なんとなく逆三角形にパーツが配置されていると目と口だと感じてしまうという防衛本能があるからです。
この、パーツの配置で顔に見えてしまう現象のことを、シミュラクラ現象といいます。
シミュラクラ現象があるため、各パーツの配置さえしっかりしていればちゃんと顔に見えます。
顔を描くときには、まずパーツの位置を意識することが大切です。
これは人の顔だけじゃないよ
犬とかの動物でも同じだから、まず位置をしっかり決めようね
最初は目と口の位置だけでOK
顔には、目や口以外にも、鼻やまゆなどのパーツがあります。
顔のパーツは、ある程度どんな比率で配置されているかが決まっています。
しかし、最初のうちからたくさんの比率を意識して位置を決めるのは難しいです。
そこでシミュラクラ現象を活用します。
目と口さえそれらしく配置されていれば、極端な話をいえば鼻やまゆは無くても顔に見えます。
なのでとりあえず、目と口の位置だけ意識していきましょう。
顔の中心を十字でとる
目と口の位置を決めるために、十字を使います。
顔は円や楕円で描くことが多いですが、四角など別の形でも大丈夫です。
そして、顔の中心がわかるように十字のアタリをとりましょう。
もし角度をつけたい場合は、円を球という立体でとらえ、表の中心の位置を決めましょう。
これだけで、顔を描く準備は完了です。
これで顔が描けるのか?
うん
描いてみよっか
顔を描いてみよう
では、実際に顔を描いてみましょう。
イラストを描く道具は、えんぴつでもサインペンでもなんでも大丈夫です。
私はCLIP STUDIO PAINT PRO
(クリスタ)を使っています。
十字のアタリをとった図形を用意してください。
どんな図形でも大丈夫です。
下書きは後で消すので、薄く描きましょう。
サンプルは見やすいように色を分けて濃く描いています。
目の位置
目は、アタリの横線上に配置します。
縦線の左右に1つずつ目のパーツを置きましょう。
縦線との距離はどのくらいでもいいですが、左右は同じ距離感で配置しましょう。
極端なことを言えば、顔からはみ出ても、それはそれでイラストの個性なので大丈夫です。
形も、円でも楕円でも線でも点でも、描けそうな人は好きなイラストの目でも、どんなものでもいいです。
とにかく横線のアタリ上に置いてあることが大切です。
自由に楽しく描いてみましょう!
口の位置
口は、アタリの縦線上に配置します。
横線のアタリ(目の高さ)よりも低い位置に置きましょう。
どのくらいの高さに配置するかも個性なので、目と同じように自由に決めましょう。
もちろん、形だって自由です。
なんとなく、左右(口角)が上がっていると笑った感じ、下がっていると困ったり怒ったりした感じになります。
すげぇ!顔だ!
シミュラクラ現象って不思議だよね
これ以降のパーツは、なくても顔に見えるので省略しても大丈夫です。
鼻とまゆの位置
鼻は、アタリの縦線上に配置します。
口より上で、横線のアタリより下ならどこでも大丈夫です。
まゆは、目の上に配置します。
長くても短くても、四角でも三角でも丸でも、どんなのでも大丈夫です。
まゆによって結構表情が変わって見えるので、いろいろ描いてみましょう。
耳の位置
耳は、人の顔の場合、アタリの横線上で顔の配置します。
形は半円でも三角でもなんでもいいので、自由に描いてみましょう。
顔に角度がついているとちょっと難しいです。
球の側面がわかるように、もう1本あたりをとってその位置を目安にすることになります。
動物の場合は、顔の上や斜め上についていることもあります。
写真を見て、その辺に好きな形で配置してみましょう。
髪の毛やひげ
最後に毛です。
毛は1本ずつ描いてもいいですが、情報量が増えると最初は難しいので、太い束で描くといいと思います。
髪の毛は、頭にかぶせるようにするため、一回り外側に描きましょう。
形は四角でも三角でも、自由に描いてみましょう。
曲線にするとなめらかな感じになりますし、くねくねさせてみても面白いです。
自然な感じにしたい方は、頭に1点をとり、そこからの曲線で描くようにすると自然に見えます。
動物はひげで個性を出すこともできます。
清書するとこんな感じです。
動物の方は、顔のパーツが人間のままなので、ちょっと違和感がありますね。
しかし配置はこのままでも、鼻や口の形を動物の特徴に合わせればもっと動物らしくなります。
自由に形を変えてみましょう。
おぉ・・・顔だね!
人も動物も同じように描けるんだね
天狐も鬼も雪女も一緒だよ
自画像を描いてみてもいいと思うな
「笑顔」を描いてみよう
笑顔を描いてみましょう。
アタリ
アタリをとりましょう。
これがしっかりできれば、ちゃんと顔に見えるものが描けます。
下書き
アタリに沿ってパーツを自由に配置しましょう。
形は自由で大丈夫ですが、笑顔に見える形を意識します。
笑顔に見せるためのポイントは「口角を上げる」です。
それ以外は、意外とどんなのでも大丈夫です。
例えば、まゆが下がっていたら「困った笑顔」に見えますし、口が大きく開いていたら「豪快な笑顔」に見えます。
自分の好きな自由な笑顔を描きましょう。
清書
下書きに沿って、丁寧に清書しましょう。
清書ができたら、消しゴムで下書きを消しておきます。
もし消しゴムがけが大変だと感じたら、下書きを別紙に描いたり、デジタルにしたりすることで、その手間を省く方法があります。
完成です!
顔にしか見えない!
やったぜー!
やっぱり生き物を描くのは楽しいよね!
イラストをもっと好きになってほしいな
顔に見えれば個性的でも面白い
顔は、生き物の種類や個性によって全然違います。
表情もあるので、パーツの形は無限にあります。
それでも、目と口のバランスさえとれていれば、ちゃんと顔に見えます。
なので、アタリを使って、目と口だけは顔に見える位置をとることが大切です。
表情やパーツの形は、そのイラストの個性です。
いろんな顔があって面白いので、自由に描いて楽しみましょう!
今回の内容で描けるお題とサンプル
顔を描く練習として、以下を描いてみましょう。
サンプルでは、参考のためアタリを消さずに残しています。
表情
いろんな表情を描いてみましょう。
パーツの形や位置を変えてみることで、いろんな表情に見えてきます。
角度
顔の角度を変えてみましょう。
顔を立体としてとらえてアタリをとるのが難しいので、練習が必要です。
動物
いろんな動物の顔を描いてみましょう。
基本的な描き方は同じですが、耳の位置が違ったりします。
口が飛び出ていたり、目がかなり横についていたりなど、特徴がある動物もいるので、写真をよく観察してみましょう。
ただ、写真通り全く同じにする必要はありません。
実在しないものでも描けるのがイラストのいいところなので、自由に描いて楽しみましょう。
これまでの図形や立体の描き方がいきている感じがするね
顔を描くの楽しいな
物と違って、生き物は動きがあるからかな
描くのがとっても楽しいんだよね!
楽しむのが一番だから、自由に描いてね
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雪女のユキ。
イラストなど創作やものづくりの内容を担当している。
自由に自分らしく・じっくり根気よくがモットー。
暑いのは苦手だけど、あったかい食べ物とかは好き。
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