この記事は、初めてのイラストシリーズの第5回です。
ボールを描きたいんだけど、どこから見ても円なんだよね
影をつけることで立体に見せることができるよ
イラストは平面の紙に描くので、立体は立体的に見せかけることが大切です。
六面体や円柱などは、面の形を工夫することで立体に見せることができました。
基本的な立体の描き方は、以下のページを確認しましょう。
しかし、ボールのような球は、どの角度から見ても円や楕円なので形で立体に見せかけることができません。
そんなときは、影をつけることで立体的に見せかけることができます。
今回は、影をつけたイラストを描いてみましょう。
今回のイラスト「子供が欲しがる風船」
今回完成させるイラストはこちらです。
「子供が欲しがる風船」です。
お、丸いけど立体に見えるぞ?
影があるだけで立体に見えるからすごいよね
影を描いてみよう
イラストに影を描いてみます。
イラストを描く道具は、えんぴつでもサインペンでもなんでも大丈夫です。
私はCLIP STUDIO PAINT PRO
(クリスタ)を使っています。
現実では、立体には影がつきますよね。
人間はその感覚が身についているので、平面であったとしても、影があるだけで立体のように見えます。
円を使って影をつける練習をして みましょう。
今回から細い線を描きたいため、ペンではなくえんぴつにしていきます。
光の向きを決める
影ができるのは、立体に光が当たったときです。
なので、まずは光の向きを決めましょう。
影は、光の反対側にできます。
最初は「左上」とか「右」とか、なんとなくでいいと思うな
楽しんで描くのが大事だよ
影の位置を決める
光の反対側に、影の位置を決めていきましょう。
なんとなく面の位置に沿って線を描きます。
円に角度をつけて描くと、面に沿った感じになります。
円を立体に見せるには、楕円を描くとよいのでしたね。
見えない部分の辺も一度描いてみるとイメージしやすいです。
立体に影を描く
決めた位置に影を描いていきましょう。
線を細かく描くだけ影に見えます。
線の向きは、光の向きと同じにするとそれらしく見えます。
これでただの円が球に見えるようになりました。
(おまけ)立体の外にも影を描く
立体に影をつけることで立体感がでました。
これだけでもいい感じですが、さらに立体らしくしていきましょう。
現実では、立体そのものだけでなく、立体を置いてある地面にも影がつきます。
これを描くと、イラストのレベルがワンランクアップした感じがします!
地面の角度に沿うように影の線を描きましょう。
地面の角度がわからないときは、角度をつけた正方形で描いてみるとイメージしやすくなります。
なんか一気にそれらしくなって楽しいなー!
影をつけるの楽しいよね!
球以外の立体でもできるから、いろいろ描いてみてね
「風船」を描いてみよう
風船を描いてみましょう。
下書き
下書きをしていきます。
下書きは後で消すので、薄く描きましょう。
サンプルは見やすいように色を分けて濃く描いています。
下書きについて詳しく知りたいときは、以下のページを確認しましょう。
清書
下書きに沿って、丁寧に清書しましょう。
この段階で、重なって見えない部分は描かないようにします。
清書ができたら、消しゴムで下書きを消しておきます。
もし消しゴムがけが大変だと感じたら、下書きを別紙に描いたり、デジタルにしたりすることで、その手間を省く方法があります。
影
影を描いていきましょう。
光の向きを決める
光の向きを決めましょう。
私は左上にしましたが、自由に決めて大丈夫です。
影の位置を決める
影の位置を決めましょう。
私の場合は右下ですね。
光の位置に向かうように楕円を描くと、風船の面に沿った感じになります。
影を描く
決めた位置に影を描いていきましょう。
光と同じ方向に沿って影の線を描くとそれらしくなります。
風船の完成です!
丸い立体に見えるね!
影ってすごいね
ホントにそうだよね
影をつけるとイラストが素敵になるよね
イラストは形だけではない
イラストが上手な人は、形を描くのがとても上手です。
形だけでイラストをきれいに見せるためには、かなりの練習が必要だと思います。
しかし、イラストは形をとるだけではありません。
形が同じでも、影をつけるだけで印象がずいぶん変わります。
一気にイラストに雰囲気が出て、なんだか上達したような感じがします。
上達が実感できると練習が楽しくなるので、気がついたら形をとるのも上達するはずです!
いろんなイラストに影をつけて、楽しんで練習しましょう!
今回の内容で描けるお題とサンプル
影を描く練習として、以下を描いてみましょう。
光の向きは自由に変えて大丈夫です。
リンゴ
リンゴは球にヘタを付けた形です。
影で球体が描けるようになったので、リンゴを描いてみましょう。
いす
単純な形のいすを描いてみましょう。
球状のもの以外でも影を描く練習になります。
平らな面の場合は、影が全面にペタッとついてもいいと思います。
影は、線の密度や濃さで雰囲気が変わります。
光の真逆の影は濃く、ちょっとだけ影になる部分は薄くつけるといい感じになります。
雪だるま
雪だるまに影をつけてみましょう。
一番最初に描いたときは完全に平面でしたよね。
影をつけると、雪だるまがちゃんと存在しているみたいでさらにかわいいですね。
ここのお題とサンプルはあくまで例なので、いろいろなものに影をつけて描いてみてください!
雪だるまがレベルアップしたぞー!
影はイラストが上達した感じに見えるから面白いよね
あまり厳密に考えなくてもいいから、楽しんで描こうね
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雪女のユキ。
イラストなど創作やものづくりの内容を担当している。
自由に自分らしく・じっくり根気よくがモットー。
暑いのは苦手だけど、あったかい食べ物とかは好き。
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