この記事は、初めてのイラストシリーズの第8回です。
体って描くの難しそうだよね
うん
ここで挫折しちゃう人は多いと思うな
一番重要な部分だけに絞って頑張ってみようね
人などの生き物を描くときは、やはりまずは顔に注目すると思います。
顔が描けるだけでも何の生き物なのかがわかるため、楽しくなって顔ばかり練習してしまいます。
しかし、生き物は顔だけではありません。
大首とかは顔だけしかないけどなー
まあ、それは例外ということで
ほとんどの生き物には体がついています。
今回は、生き物の体を描いてみましょう。
今回のイラスト「元気いっぱいのポーズ」
今回完成させるイラストはこちらです。
「元気いっぱいのポーズ」です。
描けるかな・・・?
正直、これまでより難しいと思うよ
根気よく頑張ろうね
体は骨が命
体を描くときに意識すべきポイントは、骨です。
骨は変わらない
人など生き物には骨がありますよね。(タコなどの無脊椎動物はのぞきます。)
生き物は動きますが、動いたときに骨自体は変化しません。
どんなポーズをとっていたとしても、骨の数や長さは変わらないということです。
つまり、必要な骨さえきちんとかけていれば、その生き物の体の形になります。
関節は動く
骨自体は変わりませんが、骨のつなぎ目である関節は動きます。
つまり、ポーズによって骨の向きが変わるということです。
ここが体を描くのが難しい一番の理由になっています。
ひとまず、関節にあたる部分以外は骨を曲げないように気を付けましょう。
目立つ骨だけ意識する
人間には約200本も骨があります。
そのすべてを意識してイラストを描くのは難しいですよね。
そこで、ポーズを表現するときに必要な目立つ骨だけを意識するようにしましょう。
腕や脚など、大きくて目立つ骨さえしっかり配置できれば、ちゃんと体に見えます。
意識する骨
細かいことや正式名称はおいておき、とりあえず以下の11種と考えていいと思います。
- 頭
- 首
- 鎖骨(首から肩にかけてのところ)
- 背骨(1本の曲線としてOK)
- 腰
- 上腕(肩についている方)
- 腕(ひじから先)
- 手
- 太もも
- 脚(ひざ下)
- 足
これでも多いですよね。
ちょっとずつ描きながらイメージを固めていきましょう。
なんか難しいなー
とりあえず描いてみよっか
人の体を描いてみよう
骨を意識しながら体を描いてみましょう。
イラストを描く道具は、えんぴつでもサインペンでもなんでも大丈夫です。
私はCLIP STUDIO PAINT PRO
(クリスタ)を使っています。
アタリをとる
骨を意識するのは、アタリをとるときです。
先ほどの11種の骨だけでいいので、しっかり配置していきましょう。
サンプルでは、わかりやすく太めに描き、骨のつなぎ目を強調しています。
実際は、えんぴつで線を重ねて、自分が描きやすい太さを見つけていきましょう。
ちなみに普段の私のアタリはこんなのだよ
アタリのとり方に決まりはないので、骨格がわかればどんな感じでもOKです。
いろいろ試してみて、自分で描きやすいアタリを見つけましょう。
肉をつける
骨に肉をつけていきましょう。
最初は幅をつけるだけで大丈夫です。
腕は細く、脚が少し太くするといい感じです。
このあたりは筋肉についても勉強した方がいいのですが、最初はそこまで考えすぎなくて大丈夫です。
(おまけ)ちょっとだけそれらしく肉をつける
ちょっとだけでもそれらしく肉をつけたい場合は、以下を意識してみましょう。
首から肩
首と鎖骨のつなぎ目は、45度くらいの線で描いてみましょう。
胴体
胴体は、腰の上にくびれをつけて描いてみましょう。
腕
各骨の中央部を少しだけ太くし、ひじのあたりを細くしてみましょう。
脚
太ももの部分を太めにし、ひざに向けてちょっとずつ細くしましょう。
ひざ下は、ふくらはぎがあるので中央より上あたりを太めにするとそれらしくなります。
全身
以上を気を付けながら描くとこんな感じになります。
おー!すげぇ人に見えるじゃん!
きちんと骨が入っているからね
難しいけど、頑張ってアタリをとろうね
動物の体を描いてみよう
動物も骨を意識しながら体を描きます。
脚が人とちょっと違う
動物は4足歩行なことが多いので、ちょっと人と骨の配置が違います。
特に脚が特徴的なので、そこを意識するだけで一気に動物らしくなります。
描きながら見てみましょう。
アタリをとる
動物の骨は以下のような配置になっていることが多いです。
脚に注目してみましょう。
ひざがずいぶん上の方にあるのがわかると思います。
そして、足にあたる部分がとても長いのが特徴です。
人間でいうと、つま先立ちみたいな状態になっているのですね。
もちろん種によって違いますが、ザックリこれでいいと思います。
あとは必要に応じてしっぽがあります。
肉をつける
骨に肉をつけていきましょう。
脚の部分は太く豪快につけると動物らしくなります。
テンちゃんの脚はこっちが近いよね
言われてみたらそうだね
気にしたことなかったや
「元気いっぱいのポーズ」を描いてみよう
元気いっぱいのポーズを描いてみましょう。
下書きは後で消すので、薄く描きましょう。
サンプルは見やすいように色を分けて濃く描いています。
アタリ
アタリをとりましょう。
ここで骨をしっかり意識することが大切です。
11種の骨をしっかり意識して描いてみましょう。
下書き
アタリに沿って肉をつけていきましょう。
最初のうちはそこまで筋肉は意識できなくても大丈夫です。
円柱だと思って描いていきましょう。
清書
下書きに沿って、丁寧に清書しましょう。
清書ができたら、消しゴムで下書きを消しておきます。
もし消しゴムがけが大変だと感じたら、下書きを別紙に描いたり、デジタルにしたりすることで、その手間を省く方法があります。
完成です!
すごい・・・
ちゃんと人の形に見えるね!
難しいから達成感があるよね
(おまけ)手を描いてよう
人の体のなかで、目立つのに難しい部分は「手」です。
ちょっとだけ描いてみましょう。
アタリ
手のアタリをとってみます。
手のひらにあたる部分を四角で描きます。
指は分けるのが難しいので、ひとまず親指とその他の指でいいと思います。
親指が手のひらの下の方、その他の指は手のひらの上から生えています。
親指は真ん中に1か所関節があります。
その他の指は2か所関節があるため三分割です。
余裕があったらその他の指を4本に分けてみましょう。
下書き
直方体からやわらかい曲線に変えていきましょう。
指の長さも意識するとより良い感じです。
小指が短く、中指が長くなります。
清書
下書きに沿って、丁寧に清書しましょう。
爪などを描きこめば完成です!
とりあえず、なんとなく配置をあわせて5本指を描いておけば手に見えます。
5本が難しければ、親指だけでもそれらしく見えるので、最初はそれでもいいかもしれません。
難しいなー
手は難しいよね
根気よくじっくり練習を続けていこうね
骨だけきちんと配置すれば体に見える
生き物にはたくさんの骨があります。
骨は変化しないので、骨の配置を間違えなければちゃんとその生き物に見えます。
関節が曲がるためとても難しいですが、各骨の長さなどだけおかしくならないように気を付けましょう。
これまでも立体を組み合わせてものを表現しました。
生き物の体は、さらにたくさんの立体を組み合わせることになるため、とても難しいです。
かなり練習が必要な部分だと思います。
しかし、生き物が描けるようになるとイラストがとても楽しくなります。
上手くいかないことがあっても、楽しく描いてちょっとずつ練習していきましょう!
今回の内容で描けるお題とサンプル
体を描く練習として、以下を描いてみましょう。
サンプルでは骨を確認するため、アタリの線も消さずに残してあります。
大きさ
いろんな大きさの体を描いてみましょう。
骨の配置さえそのままなら、大きくても小さくてもデフォルメしても同じように描けます。
肉の太さも自由に変えて、体が小さい人や長い人など、自由に描いてみましょう。
ポーズ
いろんなポーズを描いてみましょう。
どんなポーズでも、骨の配置が変わらないことを意識しましょう。
動物
いろんな動物を描いてみましょう。
骨の配置が少し人と違うため、特徴をつかみましょう。
体はとても難しいので、たくさん練習が必要です。
大きな骨の配置だけがおかしくならないように意識しましょう。
また、アタリのとり方は人によって違うため、いろいろ試して自分に合ったものを見つけましょう。
配置を意識するだけでずいぶんそれらしくなるね
でもやっぱり難しいから、練習しないと
組み合わせるパーツの量が多いからね
根気よく練習して、ちょっとずつイメージを固めていこうね
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雪女のユキ。
イラストなど創作やものづくりの内容を担当している。
自由に自分らしく・じっくり根気よくがモットー。
暑いのは苦手だけど、あったかい食べ物とかは好き。
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