顔のアップを描くときも首と肩は描くよなー
なんかコツはないのか?
3つの筋肉と1つの骨がポイントになるよ
この「人の体を描いてみよう」シリーズでは、このようなイラストを描けるくらいを目標に進めていきます。(クリックで拡大)
簡単な練習から始めるので、一緒に頑張りましょう!
人の体はとても複雑なので、描くのが難しいです。
しかし、全身をザックリとらえることで、かなり人らしい形を描くことができます。
もう少しステップアップしたくなったら、1つ1つのパーツに分けて特徴をとらえてみましょう。
今回は、首から肩にかけての特徴をとらえながら描いてみましょう。
今回のイラスト「自然な首から肩」
今回完成させるイラストはこちらです。
「自然な首から肩」です。
自然な感じがするけど何が違うんだろう?
特徴的な筋肉と骨を意識してるの
イラストを描く道具は、えんぴつでもサインペンでもなんでも大丈夫です。
私はCLIP STUDIO PAINT PRO
(クリスタ)を使っています。
知識だけでもずいぶん変わる
イラストの上達には練習が欠かせませんが、実は知識だけでもずいぶん変わります。
例えば「フラミンゴを描いてみましょう」と言われたとします。
イラストが得意で鳥のことをあまり知らない人より、イラストは苦手でも鳥に詳しくて体の構造をよく知っている人のほうが、フラミンゴらしく描くことができます。
知識があることで、イラストに説得力が出るため、知らないよりそれらしく描くことができるのです。
ちなみに、上手な人は初めてのものを描くときは資料を集めることが多いです。
知識を得て描くことで、上手かつ説得力があるイラストになるのですね。
人の主要な筋肉と骨を意識する
人のイラストを練習していても、なかなか自然な感じにならずに悩んだりしますよね。
上手な人のイラストは、デフォルメされていたとしても自然に見えて不思議です。
何が違うのかというと、各パーツの特徴をとらえられているかどうかです。
特徴をとらえるためには、人にはどんな筋肉や骨があるのかを意識することが大切です。
筋肉と骨は数えきれないほどあるので、すべての筋肉と骨を考えることができません。
主要な筋肉と骨を意識するだけでも、一気に自然な人の体になってきます。
知識として知るだけでもイラストのレベルが上がるので、ぜひ知っておきましょう。
人体博士になるほどじゃなくていいからね
目立つ筋肉と骨だけ知っておけば十分だよ
首と肩の主要な筋肉と骨
首と肩の大まかな形を見てみます。
首と肩を描くときは、3つの筋肉と1つの骨を意識してみましょう。
胸鎖乳突筋
胸鎖乳突筋は、耳に下あたりから鎖骨にかけての筋肉です。
イラストでは、首のアウトラインと内部の筋の表現に使われることが多いです。
胸鎖乳突筋の形を意識しながら線を描くと、自然な首の筋肉が表現できます。
僧帽筋
僧帽筋は背中の筋肉ですが、正面から見たときは首から肩へのつなぎ目の部分として見えます。
首の横に直角三角形を配置するとそれらしくなります。
鍛えている人は僧帽筋のふくらみが大きいので、盛り上がりを付けるとマッチョになります。
三角筋
三角筋は、肩の筋肉です。
その名の通り、三角をイメージして描くだけでそれらしくなります。
生き物なので、三角の角は丸めたほうが自然です。
首から肩にかけての主要な筋肉はこれだけで十分です。
鎖骨
鎖骨は、胸鎖乳突筋の下端から肩にかけての骨です。
僧帽筋を上に乗せたような形で描くことが多いです。
体の中心側を少し下向きに折り、外側を少し上向きに折るとよりそれらしくなります。
鎖骨が少し描かれているだけで、少しリアルでセクシーな印象になります。
知らずに描くよりポイントが明確になった感じがするなー
知識があるだけで意識するところが見えてくるの
なんとなくうまく描ける人もいるけど、そうじゃなくても一歩上達するよ
筋肉と骨を意識して首と肩を描いてみよう
ここまでの内容を意識しながら、実際に描いてみましょう。
顔は自由なので、自分が描きたい顔を描いてください。
バランスを見るためにアタリをとる
まずは首や肩の大きさ、形をザックリ見るためにアタリをとりましょう。
首は台形、肩はハンガーをイメージして大きさがわかるように描きます。
胸鎖乳突筋を描く
首のアタリをもとに、胸鎖乳突筋を描いていきます。
体の中心に向け、斜めの線で筋を描きましょう。
下書きのときは濃く描いてしまって大丈夫です。
清書のときにハッキリ描けば筋肉質に、あまり描かなければスッキリしたイラストになります。
僧帽筋を描く
首から肩にかけて、僧帽筋を描いていきます。
三角形をイメージしながら肩の近くまで斜線を引きます。
盛り上がりを大きくすればマッチョに、ほぼ平らにすればスラっとした印象になります。
三角筋を描く
肩のアタリをもとに、三角筋を描いていきます。
角を丸めた三角形で肩の筋肉を表現しましょう。
僧帽筋と同様、大きく描くか小さく描くかで筋肉量を調整することができます。
鎖骨を描く
胸鎖乳突筋の下端から三角筋の下を通るように、鎖骨を描いていきます。
清書でどれだけハッキリ描くかを調節すればいいので、下書きではクッキリ描いてもOKです。
下書きをもとに清書をする
下書きができたら、清書をしましょう。
丁寧に形をとっていき、下書きを消して完成です!
もし消しゴムがけが大変だと感じたら、下書きを別紙に描いたり、デジタルにしたりすることで、その手間を省く方法があります。
こんなにスムーズじゃないけど、前より自然な首と肩になった気がするよ
ポイントを意識できてる証拠だね
最初はうまくいかないけど、意識することが大事なの
主要な3つの筋肉と1つの骨
今回は、首と肩を描くときに意識すべき筋肉や骨を確認しました。
- 胸鎖乳突筋
- 僧帽筋
- 三角筋
- 鎖骨
大切なのは、意識すべき筋肉と骨を知っていることです。
知識があるだけでも、知らないで描くよりも説得力のあるイラストにすることができます。
あとは練習で、描くのに慣れていくだけです。
まずは知識を使ってレベルを上げ、楽しんで練習して上達していきましょう!
知っていると下手でも自信を持って描けるから楽しいなー
その調子で楽しんで描くのが一番だよ
知らないうちにちょっとずつ上達できるからね
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雪女のユキ。
イラストなど創作やものづくりの内容を担当している。
自由に自分らしく・じっくり根気よくがモットー。
暑いのは苦手だけど、あったかい食べ物とかは好き。
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